幸せに過ごしました。
その通り老後まで彼女とは幸せに過ごしたつもりだ。
そのせいかAとは熟年夫婦のようなやり取りで周りからも「夫婦」「コンビ」なんて呼ばれることある。Aはそれを気にしていないが自分はそれを嬉しく感じた。
前世ではあるけど、やっぱり自分は「白雪姫」のAが好きなのだ。
彼女と比べるとかなりAの見た目は変わってしまっていたけど、それでも惹かれることは必然だった。
ただAはそうではないらしい。Aには叶えたい野望があった。それは前世でもある友達の訃報を聞いた時から、そのあとの人生で彼女はいつも願っていた。
「今度こそは彼女を幸せにする。」そう何度も海を見てはつぶやく姿を何度も見た。
そして生まれ変わってBに出会ってからAはその目的を叶えようと必死だ。
Aのサポートをできればいいのだが、ただ自分にも目をむけてくれたらなんて考えてしまうこともある。ただ自分たちは前世でも長年連れ添った間柄で、もうなんというか自然体。恋人というよりは家族みたいになっているからかもしれない。
Aと初めて小学校で出会えた時も自分は感激したがAは普通だった。
嬉しくで性別なんて気にしなかった。だって生まれ変われても一緒の場所で同じ時間帯なんて奇跡としか言いようがない。出会うくして出会ったのだと思ったが。
「ああ、久しぶり。この世界でも仲良くしような。」
なんという気持ちの差だろうか。
要するに現代では「親友」というポジティブだが、Aのことならなんでも知っているのは自分だと自負しているので安心してAの望むような自分で傍にいた。
だけど、Bと出会ってAはなんだか変わったきがする。
仕方がない。
あんなに願っていたことなのだからBがDとくっつけば落ち着いていくだろうから。
そして、そのうち自分の元に帰ってくるだろう。
それまでサポートすればいいんだ。
ただ、少しだけ不安があるのは何故だろうか。
コメント